名称 | 担当教員 | 主な対象※ | 概要 |
社会調査法 | 新角 耕司 | 事務職員 | 「調べる」ことは、誰もが意識せず日常的に行っている作業である。世の中で起きている出来事の実態とその背景を探っていく「社会調査」もその一つだが、そこには歴史に培われた様々な作法と技術がある。また、「社会調査とはアンケートのこと」と思われがちだが、実際にはそのほかにも「話を聴く」「現場を観る」「資料を読む」などの多様な手法が存在し、それらを適切に組み合わせることで、より生き生きとした形で現実を切り取ることができる。一方で、我々に与えられた時間と予算には限りがあり、必ずしもいつも理想的な条件で調査が実施できるわけではない。そのような制約を踏まえたうえで、確からしいデータを素早く集め、集めたデータから有益な意味を導き出し、その結果を分かりやすく相手に伝えるための基礎基本を、理論と実践の両面から考える。なお本講義は、グループディスカッション等のアクティブラーニングの手法も用いて実施する。 |
情報処理 | 斎藤 俊則 | 事務職員 | 学校教育での幅広い職務に応用可能なデジタル情報環境下における情報機器の扱いを学習する。情報機器の具体的な操作方法は日々変わるため、この授業では新しい環境下での自習による操作習得に必要なスキルの獲得に力点を置く。また、デジタル情報の扱いを合理的かつ安全に行うための基礎知識を合わせて学習する。 |
ファシリテーションの基礎 | 三田地 真実 | 事務職員 | 本授業では、人が何らかの目的で集う「場」(ワークショップ、授業、会議、研修など様々な場面)を参加している人にとっていかに意味あるものにするために、「ファシリテーター」は具体的にどのような考え方や技能を身に付けて実際に行動していけばよいのかの基礎について、「ファシリテーションの考え方とノウハウを学び、実際に「場づくり」のポイント、代表的な技法について習得し、それぞれの領域に応用できるようにすることを目的とする。本授業はアクティブ・ラーニング型 |
統計リテラシー | 永井 礼正 | 事務職員 | 身近な事例からデータサイエンスについて考察する。身近な事例を見直すことにより、データおよびその取扱いを学修する。具体的には、教科書に沿って、データサイエンスをデータ処理、データ分析および価値創造というステージに分け、各ステージの背景と特性を学修するとともに、データ分析(統計)位置づけをしたうえで、統計の基礎的な考え方を解説する。また、種々の専門分野においても統計的技法が、活用できるようになることを目指して学修・研究の仕方を解説する。 |
ワーク・ライフ・バランス論 | 澤田真由美 | 事務職員 | 日本の教員の長時間労働の実態を知り課題意識を高めたのち、ワーク・ライフ・バランス実現の事例や手法を知った上で、教員個人から組織まで様々な階層ごとにできる取り組みや実現への道筋を考える。 |
いのちと食 | 坪内 俊憲 | 栄養教諭 | 私たちが日々の生活で忘れがちになっている生きもののいのち、食べ物に関わる理解しておかなくてはならないことを振り返り、全ての食べ物は生きものの命をたって作られている原則を理解する。その理解の上に、化学物質である添加物が混入された便利な食べ物を食べた結果、私たちの身体と精神にどのようなことが起きているのか、学校現場での出来事から学習する。その変化は学校現場だけではなく、企業やあらゆる場で起きていることを、成果をあげた個人、企業の取り組みから理解する。その上に立ち、これから我々の食べ物となるために絶たれた生きもののいのちにどう向き合っていくのか、便利な食べ物にどう向き合うのか、そして、私たちの身体と精神を作ってくれる食べ物に対してどのように考え、判断していかなくてはならないかの知恵を獲得することを目的とする。 |
環境社会学 | 保屋野 初子 | 栄養教諭 | (1)生活で使う水に関する歴史的な経過と環境問題について、上下水道以前の暮らしを参照することによって把握し、水と私たちとのかかわり方を「近い水、遠い水」という見方で理解する。(2)私たちの食べ物がどこから来ているかを手がかりに、数十年前の食との質的・量的・文化的な違い、変化の背景、環境問題との関係などについて「遠い食、近い食」を用いて分析する。(3)ゴミ問題とは何か、いつからなぜ発生してきたかなどを経済社会と私たちの生活様式の変化をたどりながら理解し、かつてのモノとのかかわりの文化にその解決のヒントを見出す。(4)子どもと生き物とのかかわりを遊びにおいて、また世代を通じた遊び調査から捉え、子どもが自然の中で遊ぶことの意味や重要性を考える。(5)(1)~(4)のテーマ学修を生かし、自身の生活環境の中からテーマを具体的に設定、調べ、分析し、まとめて発表することができるようにする。(6)テーマをさらに深く追求するために、ローカルなテーマのフィールド調査を行うことの重要性を理解する。以上について、アクティブラーニングの手法も用いて実施している。 |
スポーツ栄養学 | 德野 裕子 | 栄養教諭 | スポーツ選手や運動をする人にとって必要な食・栄養について学習する。食品に含まれる栄養素から、私たちが口にした食品がどのように体内で消化、吸収、代謝していくか、その間にスポーツを行うこととの関係について理解する。その他、特殊環境下である運動時に必要な栄養があることを学修する。 |
生物多様性と資源利用 | 坪内 俊憲 | 栄養教諭 | 保全、保護、保存の概念の相違を理解し、生物多様性という概念が、どのような背景で提唱され、どのような意味を持つか、そして、生物多様性を保全の基準として用いた場合、どのような課題、問題が浮かび上がってきたか理解する。生物多様性条約の条文から、先進国、途上国、NGOなどの利害対立を読み解いていく。生物多様性保全という概念を用いて遺伝子改変生物の移動に関する取り決め(カルタヘナ議定書)や有害移入種管理について学習する。結果、生物多様性保全とは、何を目指しているのか理解する。生物多様性減少の原因の社会問題の分析し、その原因の根本原因を突き止める。その根本原因毎に、個人で出来る解決策を、個人の行動計画として策定し、多様な生物を保全する現実的対処能力の習得を目指す。 |
臨床心理学 | 平 雅夫 | 養護教諭 | 近年、「ひきこもり」「適応障害」「不登校」「自殺」「うつ」といった『こころ』のとの関連を意識させる社会問題がマスコミを中心に連日のように取りざたされている。実際「不登校」こそ横ばいであるものの、取り上げた「ひきこもり」「適応障害」などは増加の一途をたどっている。まさに、現代は『こころ』の時代ともいえ『こころ』の問題の解決は、時代の要請ともいえるだろう。そうした時代の要請もあって『こころ』の援助活動であるカウンセリングへの注目が高まってきている。こうした現代にあって、カウンセリングを実践する者に要請されることが、カウンセリングという臨床実践には、心理学に関する系統的な知識が不可欠だということを自覚し、常に知識をブラッシュアップする態度を維持することである。『こころ』には、実体がない。あくまでも心理学による理論仮説に基づくものである。すわなち、理論仮説のない臨床を実践してはならないのである。以上を踏まえ本科目では、心理学の研究成果の応用と臨床実践から生じた援助技法を統合した臨床心理学を学びつつ、『こころ』に関わるものとしての知識の基礎づくりを学んでいく。 |
発達障害概論 | 西永 堅 | 養護教諭 | 発達障害とは、低年齢期に指摘される認知発達の遅れのことである。そのうち、LDとは、全般的な知的発達の遅れはないが、聞く、話す、読む、書く、計算する、推論するなど部分的な知的発達の遅れがあることを指す。LD、ADHD、自閉スペクトラム症などの概念を理解しながら、特別なニーズ教育であるインクルーシブ教育について学んでいく。 |
教育経営・学校安全論(中等) | 今井 文男 | 養護教諭 | ・中等学校における教育体制や学校経営について理解し、学校が直面している今日的な諸課題についてその解決策等を学ぶ。 ・組織的な学校経営や適正な教育課程の実施について理解し、中等教育における学校の在り方等について学ぶ。 ・学校が安全で安心できる場としての在り方を理解し、具体的な危機管理等について学ぶ。また、教職員の服務事故やメンタルヘルスについて学ぶ。 ・スクーリング授業の中では、グループワーク形式でディスカッションや発表等を行い、能動的で多面的・多角的な視野で学修を深める。 |
教育カウンセリング | 斎藤 やす子 石塚 勝郎 小嶋 義勝 | 養護教諭 | 現在カウンセリングはあらゆるところ(教育現場をはじめ、産業、地域、福祉、医療機関、司法警察等)に普及し、また社会の中で重要な位置づけを担っている。特に一向に減らない子どもたちの自殺は深刻な問題であり、教育現場や子供たちに関わる大人たちがこの問題にきちんと向き合い、子どもたちに適切な形で関われる力をつけることが急務である。本講では、日本教育カウンセラー協会編の『教育カウンセラー標準テキスト 初級編』に基づき、「教育者だからこそできるカウンセリング」を念頭に特に教育の場でのカウンセリング、「教育に役立つカウンセリング」を学ぶことを目的とする。教育の場とりわけ学校は、子どもを「育てる」ところであり、学校という集団の中での子どもの様子と個としての子どもそのものをわかろうとする姿勢が大切である。さらに、「育てる」とはどういうことかを、キャリア発達や問題行動等を通して具体的に学んでいくことをねらいとする。また、本講では「構成的グループエンカウンター」の体験を通して自己理解・他者理解といった人間の心を多角的に見つめる資質を高め、教育者だからできるカウンセリングについて考えを深めていく。 |
現代社会とメンタルヘルス | 斎藤 やす子 | 養護教諭 | 「メンタルヘルス」とは「心の健康」のことで、それは心が病んでいないだけでなく個人が社会の中で快適に順応している状態を意味する。健康な生活を送るために自発的に環境を選択したり働きかけたり、社会の中で自分の役割をみつけ活動できることは心の安定につながる。現代社会は絶えず目まぐるしく変化し私たちは日々何らかのストレスにさらされ体や心の負担をかけているのも事実である。授業では私たちのライフスタイルから年齢、性別、環境のなかで心の健康(メンタルヘルス)について現状・課題・問題点を考えながら、私たちが現代社会の中で生きていくために求められるメンタルヘルスとは何であるかを考えていく。またストレスに対して学ぶ。 |
学校保健概論 | 斎藤 利之 | 養護教諭 | 保健体育教師は、文部科学省の学習指導要領に基づき「教育基本法・学校教育法・学校保健安全法・学校給食法・日本スポーツ振興センター法」等の関連法規に鑑み実施され、保健学習を直接担当すると共に、身体活動を通じて子どもの心身に関する情報を随時取り込みながら、体力・健康管理・指導の先端的役割を担っている。この意味において、保健体育の教師に課せられた役割は極めて大きく、その役割を果たすべく学習を深めていく。また、当該教師が児童・生徒の健康(精神も含む)にどのように関わりを持つかについて学び、子どもの心身の特徴、運動特性、生活リズム等の諸問題を具体的事例に基づき考察を行いながら、学校教育における体力・健康の維持増進の意義について理解を深める事を目的とする。 |